[美術館を支える人たち1] 中央監視室

 美術館には来館者の皆さんの目に見えないところで、その活動を支えるさまざまな人たちがいます。それらの人々について御紹介しましょう。まず、今回は中央監視室の皆さんです。中央監視室では、日常の定期的な業務として電気、衛生、防災の各設備の制御と、それらの設備、機器の保守、点検が行われています。たとえば、作品を保管している収蔵庫や作品を展示している展示室の温湿度管理などが、定期的なその作業にあたります。美術館の作品には、置かれている環境の温湿度が一定で、急激な変化がないことが必要です。そこで、収蔵庫や展示室は、一日中空調機器が作動して、室内の温湿度が一定に保たれるようになっているわけです。次に不定期の業務で最も多いのは、展示室の照明器具のメンテナンスです。展示室にはとりわけおびただしい数の電球がありますから、それらのメンテナンス作業は頻繁に行われます。取り替え作業などは、来館者のいない開館前、閉館後の時間や休館日に学芸員とともに、速やかに行っています。文化の森の中央監視室のスタッフは、現在15名。年間を通じて、監視室には必ずスタッフが待機しており、小さなトラブルにも、すぐさま対応できるようになっています。


徳島県立近代美術館ニュース No.23 Oct.1997
1997年9月
徳島県立近代美術館