徳島県立近代美術館
学芸員の作品解説

1987年
ブロンズ
164.0×50.0×120.0
淀井敏夫 (1911-)
生地:兵庫県
データベースから
淀井敏夫
他の文章を読む
作家の目次 日本画など分野の目次 刊行物の目次 この執筆者の文章

淀井敏夫 「渚」

安達一樹

 剛直で堅固なものへの嗜好だ。ごつごつしたタッチと細く長いかたちは彫刻の構成を強めている。
 デフォルメがあるものの基本的には対象のかたちにそって造形する姿勢が堅持されている。
 淀井は、地味ではあるが、一貫して質実な具象の世界をつくっている。しかし、まじめ一本でもないらしい。例えば、この女性はどうやって座っているか?ちょっとしたユーモアのエスプリがある。
徳島県立近代美術館所蔵作品選1995 コレクションによる特別展示 人間像のゆくえ
1995年7月22日
徳島県立近代美術館 安達一樹